コロナ禍でステイホーム、リモートワークが浸透し、体重増加に悩んでおられる方が多いようです。無理なダイエットや誤った減量方法で体調を崩すこともあります。そこで今回は、健康的な肥満対策について触れてみたいと思います。
急激な体重減少は心身への負荷が大きく望ましくありません。肥満の人は3か月で4~5%程度の体重減少を目安にすることが良いようです。適度な運動をしないで食事のみを制限しても骨や筋肉量が減ってしまいます。したがって、十分なタンパク質、ビタミンB,C,D,K、カルシウム、マグネシウム、亜鉛などを含んだ赤身の肉、魚、貝類を摂取して骨や筋肉量が減りにくい体質にしながら体重減量に努めることが理想です。具体的には
- 食事の際に、血糖値が急速に上昇しないようにする食べ方をする。
急激に血糖値があがると血管内皮を傷めますし、インスリンが過剰に出てしまい、逆に血糖が下がりすぎてしまい、空腹感が襲ってきてまた食べてしまう、負のスパイラルに陥ってしまい、食べても食べても満腹にならず、結果的に肥満になってしまいます。まずは野菜や根菜から食べるように。
- 血糖が上がりすぎたために起こる弊害をビタミンCなどが予防すると言われていますので、最初に野菜や根菜→その後にお肉や魚を食べ→最後に炭水化物(お米など)を食べる。汁ものは、野菜や根菜を食べた後が良く、果物は食事の最後が望ましいです。そして、食後は、ゴロゴロしないで15分~30分くらい身体を動かしてください。散歩よし、ラジオ体操よし、お部屋内の掃除機をかけるのもよし。
- 食べるスピードは、ゆっくり噛むことをお薦めします。ゆっくり噛めば、急速な血糖上昇も起こりにくいようです。
- 食べムラを作らないようにする。食事を抜いた翌日は、リバウンドで過食傾向に陥ってしまいますから、毎食、きちんと食べる習慣をつけることが肝要です。
- 菓子パンとコーヒーだけだと急激に血糖値が上がり、そのあとは①で触れたように満腹感が得られにくく、午後のちょこちょこ食い(過剰な間食)に走ってしまう危険性があります。コーヒーの飲みすぎは交感神経興奮を招き血糖上昇を引き起こすリスク大ですから避けてください。
- 晩御飯までお腹がすいて我慢が出来ない方は、夕方に野菜サラダと小さなおにぎり一つくらいで軽く補食をすれば、晩御飯でのドカ食いの予防につながります。
- 睡眠不足がつずくと、慢性ストレス状態になってしまい、食欲を高めるホルモンが出すぎてしまい過食に陥る危険性があります。睡眠時間は確保されたほうが良いでしょう。
- 食後に適度な運動、たとえば15~30分の散歩、雨天で屋外に出られない場合には、部屋の中の掃除など、これも運動になって余剰なカロリーを消費させてくれます。要は食後に体を動かすことです。十分なタンパク質を摂って筋肉量を増やしましょう。
ポイントは、筋肉量を減らさない努力をやりながらの減量対策が肝要です。