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診察案内
漢方内科
「漢方治療を今まで受けて漢方薬を服用したが、あまりパッとしないので…。」このような訴えの方が多いですが、漢方薬の場合は、患者さんの体質などの証が明確にならなければ、なかなか治療効果が上がらないのが事実です。したがって、体質や証を明確に、さらにより適確にするには、患者さんの訴え以外に、睡眠、便通、冷えやほてりの有無、皮膚の乾燥感の有無、女性の場合は月経関連の症状の強弱などの問診を行います。さらに、脈を診たり、舌やお腹を診たりなど診察を行って、その患者さんにとってよりフィットした処方を決めて治療を始めます。
西洋医学的な治療を長く続けてもなかなか良くならない方や、そうでなくても漢方による治療を望まれる方は一度ご相談ください。
※ほとんどの漢方製剤が保険適応で使用できます。
※必ず現在服用中のお薬の情報をお知らせください。
アレルギー
気管支喘息、アトピー性皮膚炎やアレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎、慢性じんましんなどの治癒を目指します。
漢方薬はアレルギー性鼻炎やじんましん、気管支喘息やアトピー性皮膚炎にも漢方薬は効果を示します。しかし、免疫力の低下から悪循環を繰り返しているケースが多く見られ、アレルギー体質そのものを改善するためには食生活や生活習慣の見直しが必要です。
個人個人を診察させてもらい体質改善を念頭に置いた漢方薬治療と食事栄養療法を取り入れて、根本的な問題点に着目して治療をしていきます。
不妊症
不妊症の基本は食養生で、妊娠成立には、女性側の因子として、膣、子宮、頸管、卵管、卵巣のそれぞれが有する役割がきちんと果たされることが妊娠成立への第一歩です。
女性は月経により鉄不足になることもありますが、卵子のエネルギー源や子宮内膜の形成などに鉄は必要不可欠です。他にもタンパク質、鉄、ビタミンC、ビタミンDが含まれた食材を心がけて食べる、そして空腹時の糖質摂取は控えること、これは不妊対策の基本です。
当院では生活習慣や体質より、漢方や食事栄養療法を用いたアプローチで、妊娠しやすい体質づくりを目指します。
赤ちゃんは、病気になりにくい健康な体にやってきます。自分に合った食事や漢方を上手に取り入れて、不妊の改善に役立てていただければ幸いです。
更年期障害
更年期障害とは、ホルモンバランスの変化によっておこるさまざまな症状のうち、日常生活に支障をきたすほど重い症状のことをいい、男女ともに多い症状としては、頭痛、めまい、動悸、ほてり、倦怠感、関節痛、憂うつ症などが挙げられます。
産婦人科で更年期障害の診断がなされ、ホルモン補充療法や漢方療法が試みられることが一般的ですが、なかなか効果が得られない方は、食事の取り方、内容に問題を抱えておられる方が多いようです。食生活を見直し、最適な栄養素を摂取することが大切です。
一見、年齢的にも症状的にも更年期障害に伴った症状のようですが、その背景に血糖の乱高下が絡んでいる可能性も見逃せません。更年期障害と思っても自分の食生活を振り返って頂ければと思います。
更年期障害の症状がある方、自分の症状が当てはまらないといった方も一度お気軽にご相談いただけたらと思います。治療の主体は、食事・生活・運動療法と漢方療法です。
自律神経失調症
自律神経失調症は、自律神経がストレスなどにより正常に機能しないことによって起こるさまざまな症状の総称です。多くの症状が現れがちですが、疲労感、頭痛、冷えのぼせ、動悸、不眠、不安感などは特にみられやすい症状といえます。
西洋医学では、抗不安薬、抗うつ薬、自律神経調整薬、睡眠導入剤などで症状を和らげ、漢方では、自律神経系と関係が深い五臓の肝(かん)や心(しん)、脾(ひ)の機能を漢方薬で整えることにより、根本的な治療を進めます。
鉄不足、ビタミンB群不足、タンパク質不足、低コレステロール血症などの栄養障害が、さまざまな症状の起因となっていることもあります。そういった場合は食事栄養療法も併用して行います。
慢性疼痛
頑固な慢性的な痛み、片頭痛、顔面痛、舌痛、肩痛、上肢痛、下肢痛、腰痛、坐骨神経痛、下腹痛、胸部痛、月経痛などに対して従来の鎮痛剤や鎮痛補助剤で対応するも効果が今一つの場合があります。
そのような痛みに対しては、自律神経のバランスや血液の流動性や局所の僅かな浮腫みなどの環境を是正すると除痛がうまくいく場合もあります。
食事栄養面のサポートに加えて、その方にフィットした漢方製剤の併用を導入して対応します。
朝なかなか起きることが出来ない
学校や会社に行けない
なかなか朝起きることができない、学校や会社に行けないということでお悩みの方が多いです。小児科や心療内科で起立性調節障害や適応障害の疑いで加療をうけるも、今一つの場合もあります。体内時計の乱れや栄養障害がベースにあるようです。東洋医学的には胃腸機能のアンバランス(脾虚)や交感神経過緊張(気逆など)、末梢循環不全、血液流動性障害(瘀血)、水分の調節障害(水毒)が複合的に絡んでいる場合があります。特に、鉄欠乏性貧血、低蛋白血症、低脂質血症、視床下部―下垂体―副腎機能の調節障害が絡んでいる可能性もあり、漢方治療と食事、睡眠、排泄、適度な食後の有酸素運動など、食事、生活、運動の側面からのサポートを併用して対応しています。
めまい・耳鳴り
耳鼻咽喉科で精密検査、治療がおこなわれてもなかなか頑固な場合もあるようです。東洋医学的には血液流動性の悪い瘀血、自律神経のバランスが乱れた気滞、気逆、局所の水はけが悪い水毒が複雑に絡み合ったケースもあり、潜在性鉄欠乏性貧血や低蛋白やビタミンB、ビタミンC、ビタミンDの不足が複雑に絡んでいる場合もあります。食事栄養対策に加えて漢方治療で対応しています。食事、睡眠、排泄、運動のバランスも大切です。
浮腫み、しびれ
脳血管疾患後の浮腫みや痺れ、術後の浮腫みや痺れで日常生活に支障を来しておられる方から、何とかならないかとのご相談を受けます。ほとんどの方がかかりつけの医療機関で適切な治療を受けておられるにもかかわらず症状が改善しない場合が多いようです。浮腫みやしびれの背景には、神経や筋肉、靭帯の血流環境、栄養環境、自律神経のアンバランスが関与している場合もあります。既存の治療やリハビリは継続しながら病態に相応した栄養環境の修正と場合によっては漢方治療の併用で対応しております。医食同源が基本だと考えます。人の身体は頭のてっぺんから足の先まで昨日まで飲み食いした飲食物(蛋白質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラル、食物繊維、ファイトケミカルなど)から構成されているので、それらのバランスをとるスタンスも治療と並行して留意すべき必要なことだと思います。
皮膚病
皮膚病の中でも、アトピー、脱毛症、慢性湿疹、蕁麻疹、皮膚搔痒症、帯状疱疹、帯状疱疹後神経痛、アロディニア、肝斑、ニキビなど食事療法や漢方療法が有用な場合も多々あります。
皮膚が弱い方は体質やアレルギーが原因とお考えですが、実は皮膚ならびに全身の栄養バランスの乱れや偏りに原因があることがあります。
①皮膚が乾燥してカサカサしている場合は、蛋白質や鉄、ビタミンAなどが不足気味の場合が多く、 漢方では当帰飲子や十全大補湯などがケースバイケースで選択されます。
②少し盛り上がった丘疹状で掻痒感を伴う場合は、 主に鉄が少ない場合が多いようです。
③赤味があってジクジクした皮膚には、糖質の過剰摂取や亜鉛不足、ビタミンB,Cなどが不足した場合が多く、 赤味の肉や魚の動物性蛋白質にビタミンCたっぷりの食生活に切り替えて、漢方では炎症を抑えて痒みを軽減させる十味敗毒湯などの漢方製剤を選択する場合もあります。
④皮膚が硬く苔癬化している場合は、蛋白質やビタミンA,Eなどが減少していることもあるため、赤味のお肉やお魚、 EPAやDHAの多い青みのお魚にビタミンEを十分に含んだ食材をトッピングすることも一案でしょう。 漢方では、駆淤血剤といって血液の流れを円滑にするもの、例えば、桂枝茯苓丸や当帰芍薬散などがケースバイケースで選択されると思います。
病気を治し、薬を上手に減らしていくためには、日々の食事を整えることがとても重要です。
月経異常・PMS
生理前になると体調が変化し、身体的・精神的に不快な症状が出るという方は多いと思います。
生理周期のおおよその目安は25~35日とされています。生理周期が46日以上と長かったり、逆に24日以内と短かったり、生理周期にばらつきがあり、一定しないのが生理不順です。月経前症候群(PMS)は浮腫(むくみ)を伴う月経前浮腫と、精神障害が主な月経前緊張症とを総称したものです。
生理不順の方で伴う症状が多いのが「冷え症」です。生理痛で痛み止めを飲む人は多いですが、痛み止めは熱冷ましに使用するように、体を冷やします。冷えは女性の大敵とよく言いますが、特に冷やさない方がいい生理中に痛み止めを飲むのは良くないと考えます。
漢方薬には、PMSの一時的な辛い症状を取るものと根本原因を改善して症状を少しずつ取り除いていくものがありますが、ご自身にあった漢方薬を選択するには、からだ全体に備わる状態を把握し、原因を考察することが、治療の早道となります。
不眠症
睡眠のリズムが障害されて、眠れなかったり、眠りが浅くすぐに起きてしまったり、朝早く目覚めてしまう症状が、継続的に続く場合を不眠症と言い、食事方法、お酒や喫煙などの生活習慣やストレスなど原因は様々です。
睡眠不足が慢性化すると、自律神経のバランスが崩れ、ホルモンバランスも崩れ、体の血液循環も乱れます。高血圧、脂質異常、高血糖、自律神経失調、うつ予備状態を引き起こす可能性があり得ます。頑張りすぎるほど、働かねばならない状況にある方も、睡眠だけは十分確保できるように、日常生活面での時間の配分を上手く行い睡眠に充てる時間は確保することも大切だと思います。良好な睡眠は、深い眠りと浅い眠りが交互に出現し深い睡眠深度の時間を確保することで、理想的には合計で約7時間が望ましいと言われています。
必要に応じ、漢方治療や食事療法を行いますが、不眠が起こる原因を取り除き、自然な眠りに就きやすい環境を整えていくことが肝要です。
肥満症
肥満とは体内に脂肪が過剰に蓄積した状態をいいます。
痩せようと一念発起して日頃やらない運動を過激にすると、最終的には、足腰、膝に負担がかかり、整形外科通院になったり、過激な運動のために心臓に負担がかかってしまい、循環器内科通院になったりするかもしれません。
肥満対策としては、①食事の食べ方(野菜混載→肉・魚→炭水化物)、②適度な運動で余分なエネルギーの商品(ラジオ体操やゆっくりとした散歩)、③早寝早起きで良好な睡眠をとることが肥満対策の基本であります。
また、タンパク質、ビタミンB,C,D,K、カルシウム、マグネシウム、亜鉛などを含んだ赤身の肉、魚、貝類を摂取して骨や筋肉量が減りにくい体質にしながら体重減量に努めることが理想です。
前述のとおり普段の生活の改善が必要ですが、当院では食事栄養療法や漢方薬により、体質にあわせて処方を行い、経過観察をしながら改善を目指していきます。
生活習慣病
近年メタボリックシンドロームという言葉が注目を集めています。
これは肥満、糖尿病、脂質異常症、高血圧症の複合病態を意味し、かたよった食事・運動不足・飲酒・喫煙・ストレスなどが原因となります。
食生活について、①過剰な糖質摂取を避け、ゆっくり噛む食事をする。②野菜根菜から食べ、次に肉、魚、最後にお米などの炭水化物を食べる。③小魚と酢の物の組み合わせは、骨の健康や自律神経の安定化に有用です。
食後にラジオ体操をしたり、15分位の散歩は、食後の血糖値の急上昇を抑える効果が期待できます。慢性的な睡眠不足が原因の場合は合計で約7時間ほどの睡眠が良いでしょう。
当院では生活指導を中心に、食事療法や漢方薬の処方などで健康維持をに目的とした指導を行います。
食事栄養療法
当院では、必要に応じて食事栄養療法をお勧めすることがあります。私たちは、今までに口から飲み食いした飲食物によって形や働きが維持されているため、飲食物の中に含まれている栄養素のバランスと質が重要になってきます。
例えば漢方治療を併用しても、さまざまな診療科の検査、治療をお受けになられていても、治療効果が今一つで、たとえ漢方治療を追加しても効果が今一つの場合もあります。このような問題点に対して、食事指導を行うことは大切なことで、食の偏りの是正こそが治療効果を向上させる鍵だと思います。
食事栄養療法は身体の働きを向上させて、病気に負けない身体を作っていく治療方法です。適切な治療をしても薬が効きにくいとき、風邪をひきやすい方、認知機能が落ちてきた、アレルギーに悩んでいるなど、応用範囲は広いです。
コロナ後遺症
コロナ後遺症のため、様々な身体症状や精神症状が長引くため日常生活に支障をきたしています。対症療法が治療の現状ですが、それに加えて、胃腸の環境を是正するベクトル、血液の流れのスムーズさ、自律神経のバランス回復を試みると光明が期待されます。
食事栄養環境、睡眠、排泄、適度な運動が基本で、これらの歪を是正する意味で漢方治療を併用して対応しています。
健康診断
検診の内容等、詳しくはお問い合わせください。
予防接種
中学生から高齢者(65歳以上)の予防接種を実施しています。予防接種の実施日は、アレルギー反応などが起こった場合に備えて、接種後20〜30分は観察できるよう余裕を持ってご来院ください。
【対応可能なワクチン】
・インフルエンザ
・肺炎球菌
・子宮頸がん